アルゼンチン暮らしIROIRO

アルゼンチン在住ライターの日々の想いイロイロ

ただいま

大変ご無沙汰していました。約半年間の日本滞在を経て、10日ほど前ようやくアルゼンチンの我が家に戻ってきました。この6ヶ月の間あまりに多くのことが起こり過ぎて、荷物の整理と同時に心の整理もしないと、今はまだ記憶も気持ちも渦を巻いて混沌としている状態です。ふ~。

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それにしても、日本は遠い。合計28時間のフライトを含む2日間の移動には、心身ともにぐったり。乗っても乗っても目的地にたどり着かない18時間連続フライトは、まるで覚めない悪夢のような気さえして、トラウマが残りました。実は今回、先に帰国したダーリンの代わりに、お義兄さん(姉のご主人様)が私とムスメに付き添ってアルゼンチンまで来てくれたのですが、もしもお義兄さんがいなかったらこの長旅は耐えられなかったと思います。

さて、6ヶ月ぶりの我が家は、ダーリンとセドリックが3日間掃除しまくったと言うだけあって、想像していたよりも遥かにキレイでほっとしました(笑)。マイガーデンも鉢植えのいくつかが消滅してはいたものの、多くの草花はしっかり成長していて、ダーリンが毎日水遣りをしていたと胸を張っていました。良かった~、これが一番心配だった。

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少し肌寒さの残る初春のアルゼンチンでは旬のイチゴが甘くて安く、早速何キロか買ってきてジャムを作りました。馴染みのオーブンでナッツ入りのパウンドケーキと、熱々のグラタンを焼き、たっぷりのサラダを用意すると、パパの手料理に飽きていたセドリックが「ようやく白米だけじゃないご飯にありつけた!」と歓声を上げていました(笑)。

自分のキッチンに戻ってゆっくり料理を作ることは、私にとってある種のセラピーになっている気がします。この6ヶ月間の半分は病院にいたし、もう半分は両親の住む実家で上げ膳据え膳で大変お世話になりましたが、やはり自分の居場所がないというか、手持ち無沙汰というか、私自身の生活から相当離れていたので、たとえ掃除、洗濯、買い物、料理と家事に追われようと、日常に戻れたことでやっと地に足が着いた感覚を取り戻せました。

荷解きを始めたら、日本で買ってすっかり増えたムスメの洋服をしまえるスペースが充分にないことに気づき、早速家具屋さんにタンスを注文しました。階段下の私の書斎スペースも、物で溢れているので棚を購入。日本へ行く前の数ヶ月間は、来る非常事態に向けてそれこそ臨戦態勢で、日常の細々したことに手がつかない状態だったので、山場を乗り越えてほっとした今、少し家の中のことにも目を向けてやっておこうという気になりました。

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ムスメはと言えば、時差ぼけの抜けた先週月曜日から保育園に戻り、カニ組さんの歌を陽気に口ずさみながら帰宅する毎日です。日本ではスペイン語を使いたがらず、日本語だけをかなり流暢に話していましたが、アルゼンチンに戻ってきてパパやセドリックと再会し、保育園に戻ったことで、スペイン語の使用頻度が急速に上がりました。今度は逆に日本語を忘れないように、私との会話は意識的に日本語で続けています。

日本滞在中は決して文句を言わずいつも明るかったムスメですが、自宅に帰ってきて以来、毎日何度も何度も「ここは私のおうち。私のおうちがいい。じいじとばあばのおうちバイバイ」と繰り返し言うのを見て、どれほど自分の家を懐かしく思っていたのかよくわかりました。優しいじいじとばあばは大好きだけれど、やはり自分のおもちゃがない他所のお家で、パパともセドリックとも離れて暮らすのは寂しかったのでしょう。帰りの飛行機の中でも、「私のおうちに帰るの。パパが待っているから」と繰り返し言っていたのが印象的でした。

私の両親もまた、半年に渡る居候がいなくなってほっと一息ついた様子(笑)。実はこの6ヶ月間の非常事態を受けて、母は熱中症で意識を失って倒れ、父も病院へ担ぎ込まれる騒ぎになりました。心からムスメを可愛がってくれて、長い入院中は片道2時間もかかる病院まで2日おきにお見舞いに来てくれた父と母には本当に大きな負担を掛けてしまい、申し訳なさと感謝の気持ちで一杯です。

実家から歩いて2ブロックの場所に住む姉夫婦にも、とってもお世話になりました。休みのたびに車で色んな場所に連れて行ってもらったり、食事に招待してもらったり。入院中にはざっくばらんに何でも話せる姉がお見舞いに来てくれる日が何よりも楽しみでした。

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こうして家族みんなに支えてもらって乗り超えた、ムスメの3度の入院と5回の手術。家族以外にも、入院中何度もお見舞いにきてくれたRちゃん、Nちゃん、私のお誕生日に沢山の差し入れを持ってきてくれたMちゃん、本当にありがとう!日本滞在中、わざわざ遠くから会いに来てくれた友人たち、入院中にお世話になった同じ病棟のお母さん達、いつも親切だったお医者様達、看護師さん達、拙ブログに応援のメッセージをくださった皆さまに、この場をお借りしてお礼申し上げます。

5年ぶりの故郷、子連れ帰省、しかもダーリン初の日本訪問だったことから、感想は沢山ありますが、また追々頭と荷物を整理しながら書いていこうと思います。取り急ぎブログ再開のお知らせと、応援してくださった皆様、お世話になった方々へのお礼まで。