頭蓋骨はこれで
すごいタイトルですが、、、。
今週水曜日に行われたムスメの手術、バネを外すだけの簡単な処置と言うだけあって、所要時間も2時間、入院も当初の予定通り2泊(手術前夜と当日の夜)でスピード退院となり、術後2日目の金曜夜には自宅に戻って来ました。
いや~それにしても、「もう退院していいですよ」とお医者さんに書類を渡されたものの、ムスメの頭にぐるぐる巻かれたターバン状の包帯は血まみれ。なにせ手術室から出てきた時の包帯のままだったので、せめてこれは代えてくださいってお願いしました。
ところが、退院前に包帯を取って消毒してもらって、新しい包帯に代えてもらったものの、ホテルについてしばらくしたらまたしても血が染み出してくるようなスプラッタな状態。お医者さんいわく、「血は出ないといけない。出なかったらまずいんだから、これでいいの」ってことでしたが・・・しかしこの状態での退院って、日本じゃ絶対にあり得んでしょう?!テキトー過ぎるよアルゼンチン・・・。
血まみれ包帯じゃさすがに外出もできないので、もう一度包帯もガーゼも取っ払って、四苦八苦しながら綺麗な包帯を巻いてあげました。ムスメ誕生前は血を見ただけでも失神しちゃうような私だったのに、今ではこんな何十針ものどでかい傷を平気で消毒できるようになったなんてねぇ、と妙にしみじみしちゃいました。
当の本人は水曜木曜と一応痛み止めのお薬を飲んだりしていたものの、金曜日にはそれも要らなくなり、びっくりするほどケロっとしてました。
我が家のイスラムちゃん。
金曜日も自宅に戻る前に少しブエノスをぶらぶらお散歩して、国会議事堂前の広場にある小さな回転木馬に乗せてあげたりして楽しく過ごしました。
メリーゴーランドと言うよりも、回転木馬と言った方がいいレトロ感。
パパとはお馬に・・・
ママとは車に乗りました
そして今回も頑張って手術を乗り越えたムスメへのプレゼントに、とっても素敵な木琴を購入しました。なにせ音楽好きのムスメ。前からおもちゃの鉄琴を熱心に鳴らしていましたが、ちゃちな作りのおもちゃなので調律が滅茶苦茶。これじゃ音感も狂っちゃうと気になっていたので、楽器屋さんで売っているきちんとした”楽器”を買ってあげたいと常々思っていました。
小型ですが、まあるい心地いい音のする綺麗な楽器です。
とっても気に入った様子で、本日土曜日も自宅にて朝からコンコンと鳴らしていました。そしてそんなムスメの姿を見ていて思いました。確かに手術翌日に流血する頭で退院ってなんか凄い放置医療って感じがしたけれど、でもこうして一日も早く自宅に戻って来れるというのは意外とムスメにとってはいいのかもしれないと。
病院だとどうしても院内感染に気を配らないとだし、入院生活は本人にも付き添う親にもかなりの負担です。可能な限り早く日常に戻してあげることは手術回数の多くなるムスメには特に必要なことかもしれず、アルゼンチンの医療方針も捨てたもんじゃない?
土曜日にはヘアバンドで留めたガーゼのみですっきりした姿に。
ご機嫌で遊んでます。
12月5日に抜糸と検診で再度ブエノスへ行く予定ですが、これでひとまず頭蓋骨の処置は終了。来年には指の切り離し手術が始まりますが、気持ち的にはだいぶ楽になりました。
最後に、今回ブエノス滞在中にちょっと感動したこと。
それは街路樹の美しさでした。庭いじりにすっかりはまって以来、よそのお宅のお庭や町の木々、公園の造園に自然に目が行くようになり、今まで気づかなかった季節ごとの花々に魅せられているのですが、今が花盛りのジャカランダにあふれたブエノスの通りの風景には思わず目を奪われました。
特に目抜き通りの7月9日通り沿いは、コロニアル超の建物が並ぶ歩道に紫のジャカランダ、中央分離帯に黄色い花をつけるアカシアが植えられていて、そのコントラストの美しさには息を呑みました。私の母が大好きなジャカランダ、実はこれまでそんなに好きな木じゃありませんでした。こんもりと花をつけ幽玄な空気を漂わせる桜と比べると、花のつきかた自体がスカスカで見劣りがすると思っていたのです。
ところが今回、あのジャカランダの紫とアカシアの茂った濃い緑の葉のコンビネーションが町に現れた途端、目が釘付けに・・・。黒いジャカランダの幹や枝までが美しく見えました。あ、でもアカシアと一緒の写真が一枚もないかも。
暑さでへたって昼寝しているワン達の背後にもジャカランダが。
11月も末になると連日30度を越す暑さになりますが、アルゼンチンに来られるならこのジャカランダの季節がお勧めかもしれません。