アルゼンチン暮らしIROIRO

アルゼンチン在住ライターの日々の想いイロイロ

夏も過ぎゆき

4月に入り、イースターの連休も終わり、いよいよ秋の気配が漂ってきた南米アルゼンチン。今年の夏はとても暑かったので、朝夕の涼しさにはほっとします。

でも秋の訪れって、祭りの後にも似た一抹の寂しさも孕んでいたりして、何となく心がシンとします。来たる冬の寒さに向けて少し心細くなったり、誰かが恋しくなったりも。それもまた、大好きな秋が運んでくるものの一つかな。

夏の間活躍してくれた我が家のプールも、先日遂にシーズンオフとなりました。庭の半分を占領してきたこのプール、暑い日には重宝したけれど、やっぱり相当な圧迫感あったので、しまってみたらかなりすっきりしました。ほっ。

でも同時に、愛しの庭にこんな跡が・・・・・・

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クレーター??UFOの着地跡???

・・・予想はしてたケド、実際に目の当たりにした時の衝撃は大きかった・・・!!しかもプールをしまった日から数日間は、魚の腐ったようなすごい匂いが充満し、家族全員が閉口。プールの下敷きになっていた土や芝生が凄い状態になっていたんですねぇ・・・。家の中ではお香を炊いたりもしましたが、庭に面した部屋を持つセドリックは堪えきれずに悲鳴を上げていました。カワイソウに・・・。

でも数週間後にはもうこうして次の芝が生えてきました。

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芝って雑草と同じってこちらの人は皆言いますが、本当にその生命力の強さはまさに雑草!放っておいただけでこんなに凄い勢いで再生するなんて、その生命力には脱帽です。これならあと数週間で完全に元の状態に戻りそう。

さて、夏の間に沢山の花が咲いてくれたり、緑が大きく育ってくれて、とっても賑やかな景色になっていた我が家の庭ですが、暑さが過ぎたちょうど今頃が植え替え時期だそうで、先日久しぶりに庭仕事をしました。

あんなに小さかったカラーの苗。今じゃこんなに大きくなったので、周囲の植物を別の場所に移動させてスペースを確保し、二つに分けて植え替えました。

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左端にあるのが多く育ったカラー。

でも今年は2回しか花を咲かせてくれなかったので、

来年に期待です。

それと、これが前から欲しかった南アフリカ産のクリビアというお花。

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手前の長細い葉っぱがクリビア。

春夏にかけてオレンジ色のゴージャスな花をつけます。

来年咲いてくれるかな~。

ブエノスアイレスの植物園で一目惚れしたこのお花。偶然ご近所さんのお庭に咲いているのを発見して家主さんに話しかけてみたところ、このお宅のおばあさんが大変親切に苗を届けてくださいました

このクリビア。実は私とちょっと奇妙な縁がありました。と言うのも、先日、日本の父から「お前が置いていった鉢植えが綺麗な花を咲かせた。調べたら君子蘭という名前だったよ」と連絡が。「え?君子蘭??そんな鉢植え置いていった??」でもこの連絡を受けた時から不思議な胸騒ぎが・・。そして後日父が送ってくれた君子蘭の花の写真を見てびっくり。これってクリビアじゃない!?

そう、クリビアの日本名は君子蘭で、私が日本に住んでいた頃その鉢植えを育てていたのでした。でもそもそもこの鉢植え、ご近所の植木好きのおばさんにいただいたもので、私が所有していた間は一度も花をつけたことがなかったため、何の鉢植えなのか定かでないまま両親に託してアルゼンチンへ引っ越してきたところ、今になってその正体が明らかになったのでした。

唯一葉っぱの形状だけはおぼろげながら覚えていて、それがクリビアと重なることが頭のどこかでは分かっていたようです。そして父からの写真を見てその曖昧な記憶がカチッとあるべきところに収まったと言うわけです。もうこうなると、クリビアと私は切っても切れない間柄。大切に育てます。

さて、この家に引っ越してきてガーデニングを始めて早半年が過ぎ、この庭についてだいぶ”知る”ことができました。

まず一つの庭の中にも、影になる時間が多い場所と強い日差しに晒される場所があり、土の状態も様々で実に奥が深いことを知りました。また、植物の中には朝の日差しは好きだけど、昼の日差しは嫌いというもの、またその逆のものと好みが色々とあり、植える場所との相性を考慮するのが必須ということも学びました。

そういうガーデニングのいろはと、マイガーデンの隅々までその特徴を理解し、なんだか今ではお互いに良く知り合えたという親密感が私と庭の間に生まれた気がします(妄想・・?)。また、綺麗に花をつけてくれた植木には、「うちの庭を好きになってくれてアリガトよ」と感謝にも似た感情が沸き、逆に枯らしてしまった植木には、「わかってあげられなくてゴメン・・・」という申し訳なさが残りました。

我が家のお庭を好きになってくれた花たちと言えば・・こちら↓。

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この鉢↓ポピーって言われましたが、日本のポピーとはちょっと違うんですねぇ。色とりどりの花を咲かせてくれて、毎朝玄関を開けるたびに嬉しい気持ちにさせてくれました。壁に映る影までも綺麗。

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こんな我が家のお庭に最近ハチドリがやって来るようになりました。深い緑色の体を虹色に輝かせながら、紫色の桔梗の花をついばむハチドリの姿を見つけるたび、周囲の音がすぅーっと消えて時間が止まったような気がします。冬の間はきっと会えないでしょうが、来年も遊びに来てね。

まだまだ始めたばかりのガーデニング、植えたい植物もやってみたいことも沢山あるけれど、季節とお日様と相談し、時折降る雨にも手伝ってもらいながら、ゆっくりゆっくりやっていこうと思います。

さてさて、我が家のもう一つのお花はと言えば・・・

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一人で立ってます(!!)

夏の間にだいぶあんよが上手くなり、まだ一人で立ったり座ったり姿勢を変えるのことこそ難しいのですが、立った状態で手を放しても普通に一人で立っていられるようになりました。しかも、ぐらぐらの酔っ払いみたいではあるものの、自力で歩き出し、例えばトイレのドアからキッチンまでの距離程度なら一人歩きができるようになりました。

こうなると、母ピーンチ

転んで手術した頭を打たれても困るので、もう始終後をついて回らなければなりません。今までは床に座らせて一人で遊んでもらっている間に夕飯の準備などしてきましたが、これで一人で立ち上がる&歩き出すようになったら、もう私に自由な時間は一切ないことになってしまいます

なんて、こんな嬉しい悲鳴は普通だったら1年前ぐらいにもう上げているところですよね。2歳2ヶ月にしてようやくムスメの歩く姿を見られるようになった今、嬉しい悲鳴も2倍ぐらい上げちゃいます!!ムスメ本人も、自力で歩けるようになったことがまだ信じられないようで、ケタケタと大爆笑しながら歩いてます!!

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ムスメと一緒に庭仕事ができる日も近いかな~。