アルゼンチン暮らしIROIRO

アルゼンチン在住ライターの日々の想いイロイロ

今年の冬じたく ~カーデ2枚~

先日ようやくムスメ用の秋冬カーディガンが2着編み終わりました。

 

編み物には妊娠が発覚してから興味はあって、少しずつ独学で編んでいたのですが、本格的に始めたのはムスメが生まれてからのこと。ムスメが集中治療室にいる間や手術中など、廊下での待ち時間が長いことが多く、そんな心細くて寂しい時間、ムスメと一緒にいられない分、何かムスメのためになることをしたいと思ったのがきっかけでした。

 

私に最初の手ほどきをしてくれたのはピカ(セドリックのママ)でした。ピカには色んな素晴らしい才能があって、特にかぎ針編みに関してはプロ級の腕前。ベルギーで幼少の頃からおばあさんに教え込まれたんだそうです。でも私が選んだのは2本針。かぎ編みは全くやったことがなく馴染みがありませんでしたが、棒針編みなら中学生の時にマフラー程度編んだことがあったので。

 

こうして年に1,2枚、ムスメにカーディガンを編んであげることが習慣になりました。まだまだ初心者。一番簡単な編み方でシンプルなデザインのものばかり編んでいますが、最近ようやく手元を見ずに編める程度にはなりました。しかも編み物って心底没頭できて、邪念がきれいに消えてしまう。私にとってはセラピー効果もあるようです。

 

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これは確か3枚目ぐらいに編んだカーディガン。

全てまっすぐ編みでOKというデザインで、

かのこ編みとメリヤス編みのストライプにしてみました。

 

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着せた感じはこんな。生後6,7ヶ月の頃。

まだ1度目の頭の手術前だから、お顔がとっても歪んでます・・・

 

パターンのアイデアはこちら↓の本から。

オリジナルは普通のニットだったので、前開きカーデにアレンジしました。

 

 

ベビーニットの本 ベビーニットの本
(2005/08/19)
渡部 サト

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ここしばらくは、リハビリセンターでの待ち時間が編み物タイムになっています。そんなに長い時間ではないので少しずつ編み進めていますが、同じように待合室で待っている他の親御さん達も完成を楽しみにしてくれるようになりました。

 

そしてようやく編み終わった秋冬向けカーディガン2枚。

1つは秋用に綿糸で編んだこちら。

 

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次の春にも着られるようにと、少し大き目に編みました。

 

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この模様編み、とっても可愛くて編むのも2度目です。

 

 

パターンはこちら↓の本から。表紙の写真がまさにこの模様編みを使ったセーター。

 

ナチュラルテイストのこどもニット―全て身長90・100・110cmの3サイズ編めます。 (レディブティックシリーズ―ニット (2458)) ナチュラルテイストのこどもニット―全て身長90・100・110cmの3サイズ編めます。 (レディブティックシリーズ―ニット (2458))
(2006/08)
不明

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実は昨年編んだこの↓カーデが大活躍だったので、今年もワンサイズ大き目にして模様の配置もちょっとだけ変えて編んだのでした。

 

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1歳半頃。

2度目の頭の手術前なので、やっぱり今とは

お顔がだいぶ違います。

 

このパターンもオリジナルの半袖セーターを、長袖&前開きにアレンジしています。

 

なぜどれもこれも前開きにアレンジしているかと言うと、ムスメの場合両肘が曲がらず、右肩関節も固くて右腕があまり上がらないので、洋服の着せ替えが相当厄介なのです。頭からかぶって着脱させるのは難しく、前開きの方が圧倒的に楽チン、と言うことで、私が編む服はこれからも前開きか肩が開くタイプが多くなるはずです。

 

もう一つ、私が編んであげることのメリットがあります。

実は昨年まで、長袖の洋服を買って着せるたびにいつも「なんでこんなに袖が長いの?アルゼンチンの製品はほんっとダメね」とぶつくさ言いながら袖を捲くっていたのですが、ある日ふと道行く子供を見てみると、誰も袖を捲くってない・・・ナンデ??しかもなんだかよその子達の腕が異様に長く見える・・・!!

 

そう。アルゼンチン製の洋服の袖が長いんじゃなくて、実は肘の関節がないムスメの両腕は健常児と比べるとかなり短かったのです(気がつくまで結構時間が掛かった・・)。しかも成長に伴い、左腕よりも肩関節の固い右腕の方が短いという事実にも気がつきました。もうこうなると既製品を着せるのがムズカシイ。

 

長袖Tシャツぐらいなら生地が薄いのでいいですが、スウェットやセーターになると、手首部分に捲くった袖の生地がゴロンとたまってみっともない&邪魔臭い。しかも冬の間はこれを重ね着させるわけなので、一体何重?みたいなことになってとっても可哀想。なので、編み物も本のパターンに対して袖を短くアレンジし、なるべくムスメにぴったりのサイズに仕上げるようにしたところ、ようやく可愛く冬物を着られるようになりました。バンザーイ!

 

もう一枚、今年の冬用にと毛糸で編んだカーディガンがこちら。

 

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パターンの原型は同じく「ナチュラルテイストのこども服」から。

オリジナルはタートルネックセーターでしたが、カーディガンに

アレンジ。

 

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偶然とっても可愛い色合いのボタンを見つけて大満足。

ボタン選びが最後の決め手になるので、ボタン付けは

一番楽しい瞬間です。

 

模様編みとは言っても、二目ゴム編みを交互に組み合わせただけの簡単なもの(こちらでは”モザイク”と呼ばれている編み方)。でも毛糸の色も秋っぽい深いピンクで可愛らしく、ボタンとの相性も良かったせいか、こちらのカーデの方が綿糸のよりも断然評判は良かったです。

 

それで気づいたんですが、編み方の難しさなんて特に誰も気にしないんですよね、最終的には。それこそメリヤス編みとガータ編みだけでも可愛い服は編めちゃうわけで。子供服は特にそんな気がします。

 

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ちなみに、こちらは昨年編んでヘビロテだったカーデ。

裾と袖口、襟、ボタン部分にだけチェックの編み込みが。

パターンなし、編みながらサイズを測って仕上げた

ラグラン袖の超簡単ニッティング。でも微妙な色合いの

オレンジと木のボタンががとっても可愛くてお気に入りでした。

 

で・も・、それがたとえ編み手の自己満足に過ぎなくとも、私はこの2着を編み終わった途端、ちょっと難易度の高いアラン模様などにチャレンジしたくなり、早速試し編みを始めました。アラン模様、縄編みともなると、編み図の読解力も必要になるわけで、そこら辺が極めて怪しい私としては新たな”お勉強”を前にちょっと興奮しています。

 

ゆくゆくは自分用にざっくりした編み込みニットなんかも編めるようになりたいな~、なんて夢は膨らむ一方で、編み物熱まだまだ上昇中。本当は今年スペイン語の上級試験を受けようとか、以前習っていた民族織りを再開しようとか色々と計画はあった(って過去形??[emoji:e-263])のですが、冬の間はニッティングにはまりそう・・・>。1日36時間ぐらいあったらいいのになぁ。