アルゼンチン暮らしIROIRO

アルゼンチン在住ライターの日々の想いイロイロ

今年の冬支度

今日は早朝、朝チョコパウンドを焼きました(だから太る)。

 

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アルゼンチンで朝ごはんと言えば、定番はカフェ(もしくはカフェ&ミルク)と甘いクロワッサン2,3個です。なので、こちらの人達に、日本のトラディショナルな朝食は白米に味噌汁、鮭の切り身にお漬物だよと言うと、誰もが「オエ~」って顔をします。ちっ。全くもう、分かってないなぁ・・・といつも思いますが、「納豆」にいたっては絶対に気持ち悪がられるのが目に見えているので、説明もしません。私は死ぬほど好きですが。

 

イタリア系移民の多いこの国では、朝ごはんもおやつも圧倒的に粉ものの甘いもの。先日イタリアに移住している方のブログを読んでいたら、やっぱり同じようなものを食べているのだと分かりました。さすがに消費量が多いので、粉も既にイーストが混ざったケーキ用やパン用のものがスーパーで売られていて、自宅で作るのもとっても簡単です。

 

面白いのがアルゼンチンのfacturaと呼ばれる色んな種類の甘いパン。これまで住んだラテンアメリカ諸国でも、似たような甘いパンって売られていましたけど、どこでもpan dulce(甘いパン)というそのまんまの名前だったのに対し、ここではなぜかfactura・・・(笑)。だってfacturaって一般的には”請求書”という意味なんですよ~。これはもしかすると、「甘いパンを食べるとツケを支払うことになる」から?

 

最近寒くなってきたので、我が家でも朝からオーブンを使うようになり、朝パウンドがちょくちょく登場するようになりました。パウンドケーキの名の通り、各材料の量が覚えやすくて簡単。卵2個、ミルク200ml、バター20g、粉200g。我が家ではさすがにお砂糖は200gじゃなくて135gですが。そこにバニラエッセンスを少々加え、ぐるぐる適当にかき回して、お好みのトッピングを乗せたら、オーブンへ入れて待つこと30分。

 

材料を計って混ぜるのは15分でぱぱっとできるし、朝の食卓にほかほかのケーキが乗っかっていると家族が喜ぶので、この時期になると割りと頻繁に作ります。私がよく使うのは、くるみ、アーモンドの炒ったもの、レーズン、ドライフルーツ、シナモンやチョコレート。今日はアーモンドとチョコレートを砕いたもので用意しました。お子様達が一番好きなやつです。

 

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さて、先日ちらっと写真を載せたムスメのセーターができました。

 

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パターン自作(思いつき)、使った縄編みはこんな感じ(写真右)。

裾、袖口、ネックの部分は2目ゴム編み、それ以外はガータ編みとシンプルな編み目に。

 

着せてみたらこんな感じになりました。来年も使えるようにと身長120センチぐらいのサイズにしましたが、そんなにだぶだぶでもなくていい感じ。

 

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でもちょっと右腕の袖が長かったみたいなので、肩から解いて編みなおそうと思案中。ムスメの場合、左右の手の長さが全然違うので、袖を編むのが結構大変なんですよねぇ。

 

って、最初からきちんとパターンを考えて、ゲージを取って、サイズも測って編めばこんなに手間は掛からないんですよっ(苦笑)。昔から絵の”下書き”が嫌いだった性格が災いして、何でも思いついたら即座に本チャンを始めてしまうからこういう結果になります。もうこれは毎度のこと。

 

そうそう、今年はこのセーターを編む前に自分の物を編んでみました。

それがこちら。じゃーん。何でしょう?

 

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左の写真だとチュニックに見えますが、頭を通す場所がない。

そこで右の写真のように、裾をびろーんと広げてみると、両サイドに腕を通すスペースが見えるの分かりますか?

 

正解は、、、

 

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ベスト。

 

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写真左のように前を開けてラフに着てもよし。バックスタイルはこんな感じ。

 

・・・もうちとましな写真が撮れないもんかい、とダーリンに散々文句を言っても、結局こんな写真しかなかった・・・(超写真オンチ)。これは酷い。これじゃあ全然素敵に見えない。自分の物を編むと、自分で写真が撮れないというジレンマを忘れていました(昨年経験済み)。次回は絶対に誰かモデルさん探そう。

 

このベストは、完成品をヴォーグ社のHPで見たのがけっかけで編みました。でもどうやって編むのかパターンがなくて全然分からず、写真を拡大したり、作品タイトルが「エンドレス・サークル・ベスト」だったことから輪編みで作るのだろうと推測したり、ネットで「サークルベスト」を検索して似たような編み上がりになる編み図を探したりしながら、いつも通り見切り発車で編み始めました。

 

背中と肩に当たる部分は長い長方形を二本針で編み、それを半分に折って開いた口の部分を輪編みで目を拾ってぐるぐる編んでいきます(なんて、こんな説明じゃ全然分からないでしょうが・・)。サークルを編み始めたら2段目ぐらいで目を倍増してきますが(今回は2目ゴム編みを5目にまで倍増)、この増やし目加減が最初はよく分からず、相当編んでから試着してみたところ、全然目が足りていないことが発覚。輪編み部分をすべて解いてやり直しました。・・・ちゃんと計算して始めないから、またこうなる訳です。

 

実際に使ってみると、このベストはかなりの優れものでした。ベストとは言え襟が幅広なので背中まで暖かく、襟元をぐっとたぐり寄せて(立てて)着ると首と胸元がポカポカ。出かける時にはダウンを羽織り、中のベストの襟を立てるとマフラーも要らず、少し熱いバスの中でも袖がない分快適です。色違い、編み目違いでもう一着編んでもいいかもしれないと思っています。もう編み図は頭の中にあるしね~(なんて、ちゃんと書き残したほうがいいんだケド)。

 

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私バージョンは裾に一つだけボタンをつけて前で止められるようにしました。

 

それとこれは編み物好きな方に朗報です。ワタクシこれまでずっと”二目ゴム編み止め”という超難解な止め方の前に挫折し続けてきたのですが、今回ネットで色々と調べていたところ、youtubeで素晴らしく簡単で綺麗な止め方を紹介しているビデオを見つけました。http://www.youtube.com/watch?v=abBhe-JYmgI

 

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仕上がりはこんな感じ。見た目もとってもきれいです。

 

英語で解説していますが、作業の様子を見れば編み方は分かります。この止め方だと、難解な針での作業は一切なく、何目のゴム編みであっても二本針のままスイスイ止められ、更にしっかりとした伸縮性もあってすごくきれいな仕上がりになります。ムスメのタートルネックもこのやり方であっという間に止められました。

 

夏の間離れていた編み物ですが、久しぶりに二本針を手にしたらやっぱりとても楽しかった。縫い物よりも編み物の方が断然好きだと確信したのは、間違えてもやり直しがきくことと、場所や時間を選ばないでできることだから、かな。一本の糸が形を成していく、その過程も実に興味深くて面白いし、ミシンの前に座っているよりもずっと自分が自由になった気がします。

 

でも小さい子の洋服って直ぐに着られなくなっちゃうから寂しいですよね。去年のカーディガンもつんつるてんだし・・・(涙)。それと、お洗濯を考えるとどうしてもフリース素材の物の方が扱いやすいという現実もあります。なのでこの冬はムスメの服だけじゃなくて、長く使ってもらえそうなセドリックのマフラーなんかも編んであげたいなぁと思っています。ダーリン用の物は、、、でっか過ぎて面倒なのでまたその内