アルゼンチン暮らしIROIRO

アルゼンチン在住ライターの日々の想いイロイロ

La semana de jardín 保育園週間

書きたいことが山ほどあったのに、寒波のやってきたアルゼンチンで夜なべして家族のニットを編んでいたら、あっという間に時間が経ってしまいました。ニット類はアップするほどでもないスタンダードなマフラーとか帽子とか。セドリックに編んであげようと思っていた厚手のマフラーもついさきほど編み終わり、ようやくブログの更新ができました。

ニッティングはやっぱり麻薬です。一度編み始めたら、編み終わった途端に手元が寂しくなって次の毛糸に手を出してしまう。次から次へと編みたいものが頭をよぎり、他の事に手がつかない。毛糸屋通いが止まらない。やらなくちゃいけないことを全て棚上げにしてしまうこの勢いを、少しはコントロールしなければ・・・と思う今日この頃です。

さて、本題です。

去る5月28日(1ヶ月も前・・)、アルゼンチンでは”el día de maestra jardinera(幼稚園教諭の日)”でした。日本にはない習慣ですが、実はこちらの国には”色々な日”があります。こどもの日、母の日、父の日はまあ普通にあるとして、女性の日(なぜか男性の日はない。笑)や学生の日、更には秘書の日や作家の日など、あらゆる職業の日というのもあります(さすがに祝日にはなりませんケド)。

5月28日がなぜ幼稚園教諭の日なのか調べてみたところ、アルゼンチンで1900年に初めて幼稚園を設立した Rosario Vera Peñalozaという女教師の命日ということでした。この方、1873年生まれで、小さい頃に孤児になり、教師であった叔母さんに育てられ、なんと27歳の若さで最初の幼稚園を設立。その後全国各地で多くの保育園、幼稚園を開設しています。凄いなぁ。

幼稚園教諭の日に因んで、5月28日の週は1週間、幼稚園&保育園で様々なイベントも催されるのが一般的なようで、ムスメの通う保育園でもこんな↓活動が行われました。

月曜日:映画上映(アルゼンチンの甘いポップコーンがおやつ)

火曜日:人形劇の上演

水曜日:三輪車暴走族(!?)

木曜日:子供の庭公園へのお出かけ

金曜日:仮装パレード

あいにく月曜日はムスメの付き添いさんのCが体調不良でお休みしたため、ムスメも保育園に行けずに映画上映は逃しましたが、火曜日からは4日間、特別イベントを満喫することができました。私も水、木はムスメと一緒に参加させていただき、わいわいとお子様にもまれて楽しい時間を過ごしました。とっても疲れましたけど。保育園の先生って本当に体力のいる大変なお仕事ですね。

今回、保育園からのお知らせを読んで、水曜日の”三輪車暴走族”って何?と思っていましたが、なんと保育園の前の道を封鎖して歩行者天国にし、子供達が好きな乗り物を持参して走り回るという、日本では多分あまり見かけない?大胆なイベントでした。当日は交通課の警察官も来て、朝10時から1時間半ほど道路を完全封鎖!こんなことまでしちゃんだ・・。デモやストとかで道路封鎖がお家芸のアルゼンチンならではでしょうか。

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当日、保育園のパティオには乗りものがずらりとスタンバイ。時間になると各自が自分の乗り物に・・またがらずに、気に入った乗り物を取り合って大騒ぎ!

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まだ自分でこげないムスメはCに背中を押してもらってゴー!

可哀想に、、Cの腰がぶっ壊れそうになっていたので、慌てて交代しました。

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路上にはちびっ子達の作った横断幕が。

手形をよぉく見てみると、ありましたありました、4本指のムスメの手形!ご機嫌で記念撮影。

続く木曜日はR市が運営する3つの子供用施設のうちの一つ、El jardín de los niños(子供の庭公園)にお出かけしました。保育園からは15ブロックぐらいの距離なんですが、保育園にはチャーターした大型バスがやって来て、ちょっとした遠足気分で出発。

この”子供の庭公園”は私達が以前近くに住んでいた独立記念公園の中にあるため、私達にとっては正に”庭”的存在。もう何度通ったか分かりません。でもこの日は保育園の子供達のため貸切となっていたため、通常大人は入れない遊具も使わせてもらえたりして、普段とは違う楽しみ方ができました。

R市の3つの子供用施設はどれも本当に素晴らしくて、いつかきっちりレポートしたいと思いながら5年が経ってしまいました。その内きっと書きます。

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移動はみんなでくっついて行かなくちゃいけないのに、一人わが道をゆくヒト↑。

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地下にある屋内施設”地下の城”。左の遊具は1887年生まれのアルゼンチン画家、Xul Solarの絵画を立体化したもの。右の遊具は”タテチ”と呼ばれる"マルバツ”によく似たゲームの大型盤。

この子供の庭公園は「想像と創造」をテーマに、「疑問、発明、革新」の3つの冒険と楽しみを提供することをコンセプトとしています。屋内施設である”地下の城”は、1919年にドイツに設立された美術学校バウハウスの影響を強く受けていて、スペースも遊具もアバンギャルド。子供から大人まで楽しめるアートスペースとも言えます。遊具以外にも、週末には子供向けの様々な工房が開かれ、セドリックが小さかった時はよく参加していました。

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左は色とりどりのパーツを組み合わせて都市のようなものを作る盤。右は色違いのゴムベルトを好きなように交差させて引っ掛ける遊び。

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絵画の写真を見ながらパーツを立体的に組み合わせて作品を模倣するゲームは私のお気に入り。

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遊びつかれてお友達と一休み。

この公園には、”空飛ぶ機械”、”海賊の船”、”響く機械”、”魔法の山”の4つの屋外遊具がありますが、この日は時間がなくて全部は回れませんでした。どれも子供達の想像力を掻き立てるとても刺激的な遊具で、大人の私も見ていて羨ましくなるほど。またいつかきちんとレポートします。

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”響く機械”と名づけられた滑り台。大きな塔のような造りで、大小様々な”仕掛け滑り台”があり、誰かが滑るたびに音を鳴らします。階段のあちこちに音を出す仕掛けもあり、いつも賑やかな遊具です。

さて、保育園週間最終日の仮装パレード、一体何を着せようかと散々悩んだ結果、今年は妖精の衣装に決めました。日本の子供イベントで仮装ってよくあるのかどうか知りませんが(私が子供の時はなかったな)、この国ではものすごくメジャーでしょっちゅう仮装する機会があります。昨年はそんなことも知らず、この仮装パレードも本当に適当にあしらってしまったのですが、後から他の子達の写真を見て大後悔・・・。みんなすっごい衣装を着て楽しそう!!

という事で、今年はもう少し本格的に取り組もうと心に決めていました。当初は手作りしようかな、と思っていましたが、仮装がメジャーなイベントということは、衣装を扱う業者も多いということなんですねぇ。他のお母さん達に教えてもらってあちこちのお店を見て回ったところ、ありましたありました、すっごいレパートリー!

でもよくよく見てみると、ムスメには着脱の難しい衣装(上からかぶるタイプの物)ばっかりで、なかなか着られそうなものが見つからず・・・。そこで出会ったのがこの妖精バージョン。背中につける羽と、頭にビヨーンとつける触覚と、白いふわふわのチュチュみたいなのと、妖精の杖の4点セットでお得な値段。即決しました。

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自宅で試着したところ。おお、結構可愛いじゃないですか!

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あんまり色々と身に着けさせられるのが嫌いなムスメも、これはまんざらでもなかったよう(笑)。

保育園でもこの格好でおやつまで食べたみたい。

集合写真を見ると・・・みんな色とりどりで面白~い!ピンク頭の園児ロッカーなど、あり得ないセンスです。きっとお母さんの方が楽しんだことでしょう。

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イベントにはある程度力を入れないと、子供も大人も面白くないということを学んだ今年の保育園週間。来年以降の仮装も今から楽しみになってきました。ドタバタだった一週間、先生方、本当にお疲れさま&素敵な企画をありがとうございました。