アルゼンチン暮らしIROIRO

アルゼンチン在住ライターの日々の想いイロイロ

ChloéとAdela

暑〜いっ!連日35度越えのアルゼンチンR市です。2014年に8年ぶりぐらいで日本の夏を体験した時には、目の前で母が熱中症で倒れ、その凄まじい暑さに慄きましたが、こちらの夏も半端ないです。週間予報を見てみたら、むこう1週間、連日36、37、38度と続く模様。やっぱり温暖化です。8年前に引っ越して来た頃は、2、3日35度を超えたら雨が降って気温が下がり、28度前後に落ち着く日が数日続くと言うサイクルでしたもの。

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夏の風物詩その①プール開き。でもこのプール、ボロボロ過ぎて夏の終わりまで絶対もたない。

そもそも川沿いの街なので、湿気も凄いし蚊も多い。しかも日本の家屋と違って網戸がない上、我が家の周りはぐるっとご近所さんの広大な庭ということもあり、虫除けを浴びて生活していましたが、先日日本のネットで『蚊がいなくなるスプレー(キンチョウ)』なるものを発見。口コミを読んだら素晴らしい評価だったので、早速購入し、両親に送ってもらおうとしたところ、「国際郵便ではスプレー缶は送れません」と発送してもらった荷物が差し戻しになったそうで、泣く泣く諦めたのでした。ああ、便利グッズ大国日本は遠い。

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夏の風物詩その②クリスマスツリー飾り。何年やっても暑いクリスマスは情緒がなくて盛り上がれな~い!

まだ12月なのにこの猛暑。夏は始まったばかりで少々憂鬱です。そしてもう12月、、、。2016年が矢のように過ぎ去って行こうとしていますが、今年中に絶対に書いておきたいことが沢山あり、お尻に火がついてきました(汗)。12月に学年末を迎えたムスメの3ヶ月間に渡る長い長い夏休みも始まり、いよいよ自分の時間も取れなくなりました。年内にあと何回ブログを更新できるでしょうか。

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夏休み中のお嬢様はお菓子を作ったり軒先のハンモックでおくつろぎになられたり。

ずっと相手をするワタクシに自由時間ナシ(涙)。

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さて、先日ちらっと写真を載せましたが、10月中旬に2匹の子猫が我が家にやって来ました。生後1ヶ月半の姉妹で、男子顔負けのおてんば娘・ゴロゴロ言う癖にちっとも抱っこさせてくれないツンデレのAdela(アデラ)と、太っちょでノロマで食いしん坊・ちょっぴり甘えん坊の癖にゴロゴロとは絶対に言わないChloé(クロエ)です。

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左がクロエ、右がアデラ。(変換したら「黒江」「あ寺」と出てきました。日本的で斬新!笑)

NINAのこともあったので当初は消極的だった私ですが、NINAに注ぎきれなかった愛情を注ぎたい想いが自分の中でくすぶっていることには薄々勘付いていました。何より、NINAの死を受け入れられず、いつまでも名前を呼んでは探し続けるムスメが不憫で、新しい家族を探し始めたところが大きかったです。

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NINAのおうちをすっかり気に入った2匹。捨てられずに取っておいたけど、こんな終着点があって良かった。

fbの飼い主探しサイトに連絡してみたり、毎週土曜日に町中で行われる里親探しのイベントに行ってみたりして何度か猫をもらい受けるチャンスはありましたが、その都度何かが起こって最終的には破談になるパターンが続き、縁がないんだなあと諦めていた矢先のこと。ダーリンのお母さんのお知り合いの家で生まれた子猫を、是非ムスメちゃんにもらって欲しい、と連絡をいただきました。

早速見に行ったダーリンとムスメから私の携帯に写真が送られて来たと思ったら、そこにはなんと2匹の子猫が!なんでも、飼い主さんが既に色違いの2匹をセットで準備していてくれたそう(超想定外。汗)。もちろんダーリンもムスメも2匹で2倍の可愛さのチビ助達にすっかりノックアウトされ、そのまま飼い主さんの思惑通り姉妹揃って我が家に迎え入れることとなりました。

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小さくてケモケモしているというだけで可愛いところがずるい。これじゃあ2匹とももらってしまいます。

医療費、特にワクチン代も食費もバカにならないし、2匹飼うことになるなんて夢にも思っていませんでしたが、「猫は2匹で飼うのが良い」という通説があるらしく、結局反対していた私がみんなに押し切られる格好となりました。確かに2匹いるとずっと一緒に遊んでいて手がかからないし、噛み合いっこをすることで強く噛み過ぎないことを学んだりと良い点も色々とあるようです。その分、5分おきにトイレ掃除をしている気分でしたけど、、、。子猫ってこんなに頻繁におトイレに行くものでしょうか??しかもx2だから余計!!

2匹飼うとこうなるのかと初めて知ったのは、いつもピッタリ寄り添っていて、私たち人間にはへーんって顔をしていること。もっと甘えて欲しい私はちょっぴり寂しかったりもします。おいでと呼んでも知らんぷり、抱き上げればピョンと飛び跳ねて直ぐにどこかに行ってしまう(涙)。

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2匹飼うのは躊躇しましたが、こんな姿を見ていると、姉妹一緒の方が断然幸せだなと思います。

クロエはちょっぴり甘えん坊と書きましたが、ただ単に小太りで動きが鈍く、抱き上げると「うっ」となってあんまり動かないと言うだけで、決して甘えん坊な訳ではないことにも最近気づきました。が、その鈍さを狙ってキスの雨を降らしグリグリと撫でる私。むしろクロエが”私に甘えさせてくれる”と言った方が正しいかもしれません。

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本音を言えば、NINAみたいに白とグレーとか、白黒とか、三毛とか、コゲとは違う白ベースの猫が飼いたいと思っていたんです。でも、何度かそういう猫をもらえるチャンスに遭遇したのに、全て途中で諦めざるを得ず、最終的にやって来たのが、模様のはっきりしない黄色いクロエと、コゲの生まれ変わりかと思うほど私のかつての愛猫にそっくりなグレーのアデラでした。アデラを見た瞬間「あら〜、またアナタ?」と思わず呟いてしまったほど。これが縁というものなのでしょう。

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生活空間にうろうろしている生き物がいると和みます。

当初私は黄色いクロエを「ブサイクブサイク」と散々言っていたのですが、我が家に来る人みんなが「何て綺麗な猫ちゃんなんでしょう!」とクロエを絶賛するのを聞いて「アルゼンチン人って美的感覚ないのかな?」とか失礼なことを考えながら首を傾げていました。ところが、ある日ワクチン接種で獣医さんに連れて言ったところ、獣医さんまでもがクロエに一目惚れ。「そんなにブサイクって言うなら僕にください」と。

曰く、「黒の斑点の入ったトラっぽい模様で、この黄色は非常に珍しい」んだそうです。一般的なのは白地に黒&グレーの斑点のアデラの方だそうで、クロエは山猫とか野生の猫から来た色をしていると説明されました。へ〜そうですか。でもブサイクだけどね(笑)。

ま、美しいかどうかはともかく、この子達のおかげで家の中が格段にうるさく明るくなったのは確かです。セドリックもムスメも生き物を慈しむことを日々学んでいるし、私の中にも久しく眠っていた猫愛がフツフツと湧き上がって来ているのを感じます。

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2匹いるお陰で兄弟喧嘩をしないでくれるので助かります。お兄ちゃんもやっぱりデレデレなので。

実は新しく子猫を貰い受けるかどうか散々迷っている時、ボリビア人の友人に言われました。「私たちの前に現れるこの天使達は、愛し愛されるチャンスを運んで来てくれるんだよ。コゲもNINAも、アマンダに愛され、アマンダを愛し、共に人生を過ごせたことをきっと誇りに思ってる」と。

彼女のこの一言にボロボロと涙を流し、そして背中を押されました。本当にそうです。生活する中でアデラとクロエに対する愛情が家族みんなの中で溢れ出し、猫達の中でも私たちへの信頼が日々強くなっていくのをしっかり感じます。この子達のお陰で、人生の中で愛する存在が二つ増えた。それはとても幸せなことだと思います。

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現実的な話をすると、今最大の問題は、2匹が避妊手術を受けられるようになる生後6ヶ月まであと3ヶ月間、絶対に家から出せないことです。今では下手したら子供もできちゃう月齢となったため、細心の注意が必要です。とは言えこちらはちょうど夏ですし、我が家は窓もデカくてオープンな作りなので、外に出さないというのは至難の技。

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今は生後3ヵ月半。すっかり大きくなって、目の色も青から茶色に変わりました。もう赤ちゃんじゃないなぁ。

あっちのドアを開けたらこっちを閉める、この窓は絶対に開けちゃだめ、みたいな複雑なオペレーションをしながら何とか脱走を阻止していますが、無頓着なダーリンがあちこちのドアだの窓だのを閉め忘れて、すでに何度か庭に駆け出してしまったりもして、それが原因で離婚騒動になりかけています(汗)。しかも数日前、あまりにも外に出たいお転婆なアデラは、遂に2階の窓から庭にダイブ。ああ、この窓ももう開け放しにできない、、、。

あと数ヶ月、締め切った家で猛暑を乗り切れるかどうか、、、挑戦は続きます。

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〈おまけ〉夏の庭。元気のなかった赤いハイビスカスも復活して花を咲かせました。