アルゼンチン暮らしIROIRO

アルゼンチン在住ライターの日々の想いイロイロ

もう一回

ムスメの指の再手術が決まりました。

ずっとパッチを貼り続けていますが、なかなか皮膚が再生されず、これ以上時間を無駄にしてもしょうがないでしょう、と医師が判断したのです。確かに、3,4日ごとに早朝から病院へ連れて行き、長い時間廊下で待たされた挙句、治療を受けるたびに洋服にまでシミができるほど出血して、怖がって泣くムスメを見るのももうこれ以上は勘弁と私も思いました。

今回の手術は神経や血管を分ける作業などももう必要ないため、純粋に皮膚移植だけの処置となり、所要時間も2時間ほどとのことです。また同じような結果になる可能性もあるのではと心配していますが、前回に比べれば塞がなければならない箇所もずっと小さくなっていることから、今回こそは大丈夫でしょうと・・・。

でも、仲の良い他のお医者さん達にも聞いてみたところ、皮膚移植は「植物を育てるようなもの」なんだそうで、ちょっとしたコンディションの変化で枯れてしまう、否、だめになってしまうことも多いそうです。これって日本の医療事情でも同じなんでしょうか?こちらでは色んな医療関係者にその後の経緯を尋ねられ、再手術になってしまったと答えても、さして誰も驚かなかったのが印象的でした。

手術予定日は一応11月6日火曜日。一応、と書いたのは、実はこの日は既に予定が一杯だったため、キャンセル待ちリストに入れてもらったからです。医師達によると、必ず誰かしら風邪や他の原因でキャンセルになるものだから、だそうです(ムスメもキャンセルしまくったしね・・・)。

この日、前回のように泣き叫ぶムスメを手術室に連れて行かれるのは耐えられない、何とかならないでしょうかと尋てみたところ、、、なんとこのR市の公立病院でも一応premedicación・・・って日本語でなんて言うのでしょう?手術室へ連れて行く前に患者さんに薬を投与して眠らせるというか落ち着かせるというか、そういう処置を取っているんだそうです。

ところが、以前手術報告でも書きましたが、ムスメの場合は保険会社と病院側が手術直前までガタガタともめていたため、実際に手術が行われるかどうかぎりぎりまで誰にも分からず、結局このpremedicaciónという処置を全く取ってもらうことのないまま突然手術室へ連れて行かれる羽目になっていたのだと分かりました。なんてこと!!!

この事実が分かった瞬間、次回は少しはましな状態で手術室へ連れて行けると分かりほっとしたと同時に、猛烈な怒りが腹の底からこみ上げて来ました。実に官僚的なくだらない揉め事のせいで、ムスメがあんな酷い目に遭わなければならなかったということが許せなくて。

誰が全ての中心にいるのかって、それは患者であるムスメです。病院も保険会社も医師も看護師も全てが患者のために存在しているわけです。それなのに、ムスメと直接関係のないところでごちゃごちゃとそれぞれが面子を張り合って、誰も患者のことを考えず、スマートに事を運べなかったその結果がこれです。

そもそも、これって全てに関して言えることですけど、アルゼンチンってあらゆることのシステムが馬鹿みたいに複雑で、結果こういう官僚的手続き、ペーパー処理がものすごく煩雑な上に、誰一人としてその大量のペーパーを効率的に処理できる能力を持っていない。余談ですが、私のDNI(アルゼンチンの身分証明書)なんて、申請してから届くまで2年(!!)もかかったんですよ。

さて、もし11月6日に手術されなかった場合は20日に持ち越しだそうです。いざ手術が決まったからには、早めに終わって欲しい。無事に6日手術してもらえますように・・・。

おりしも先週末はアルゼンチンでは母の日でした。母の日の贈り物なんて何にもいらないから、早くムスメが自分の手で、そして新しくできた指で自由に遊べる日が来ればいいなぁ。

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自慢のお手手もまだ包帯の中・・・。早くお披露目したいね!

ムスメからママへのプレゼントはチュッチュでした