アルゼンチン暮らしIROIRO

アルゼンチン在住ライターの日々の想いイロイロ

日本滞在その2.~病院編2.追記~

前回の病院編で手術記録ばかりに気を取られ、大事なことを書くのをすっかり忘れていました。それは、同じ病棟に入院していたお子さんたちやお母さんたちのこと。

実は2度目に入院してから約10日間ほど一緒だった3人の同室のお母さん達がとっても楽しい方達で、子供達が寝静まった夜の9時過ぎに、消灯後の居室でノンアルコール飲料片手に女子会まで開いてしまうほどだったんです・・・!!

途中、巡回に来た看護婦さんが、暗闇の中つまみに手を伸ばす私たち4人を見つけて死ぬほど驚いていました(爆笑)。曰く、「あんな光景を目にすることは後にも先にもないでしょう」とのこと。ええ、ええ、きっとそうでしょう、、、。

相部屋にいると、同室のご家族の”質”によって入院生活が天国にも地獄にもなります。中には泣いたり叫んだりする子供を放置して知らん顔しているような親もいて、同じように泣いたり叫んだりするのを”我慢している”他の子供達のお昼寝を妨げたりすることになり、親のストレスも極限になります。

だからこそ余計、あの10日間ほどの楽しいママさん達との共同生活は思い出に残る素敵な経験になりました。お互いに気を使い合い、声を掛け合い、心配し合い、プレイルームで子供達を一緒に遊ばせたり、愚痴ったりできる仲間がいるだけで、入院生活の辛さがどれほど軽減されたでしょう。特に、3ヶ月間の入院のほとんどをご一緒させてもらった1歳のAちゃんには、ムスメもよく遊んでもらって仲良しだったし、ママとも同志のような気持ちが芽生えました。

同じ病棟には白血病や小児癌で1年もの間入院しているお子さんも多く、そんなお子さんたちを見守るタフなお母さん達にもとてもお世話になりました。お母さん達だけじゃなくて、患者さんであるお子さんたちも本当にタフというか適応力が高いというか。限られた条件の中で、それでも楽しむ方法を見つけて負けずに頑張っている小さな子供達の姿には、どれほど勇気付けられたことでしょう。

他にも、重度障害で長期入院をする娘さんを抱えるお母さんの明るさに心底驚き、たった数ヶ月間の入院でへこたれている自分を振り返ったりもしました。人間はどこまで強くなれるんだろうか、と彼女を見て考えさせられることも多く、今でも尊敬の念が止みません。

そんな病棟の皆さんへのお礼の言葉を書き忘れてしまいました。改めて、本当にお世話になりました。

お子さん達の一日も早い回復と退院を心からお祈り申し上げます。