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アルゼンチン在住ライターの日々の想いイロイロ

プレスクール始まりました!

去る3月4日、ムスメのプレスクールが始まりました!

真新しいユニフォーム姿でご満悦なムスメを見てやってください。

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左の写真は日本のじいじとばあばと、スカイプを通じて記念撮影。

こんな日が来ようとは、、、、、、数年前には想像もできませんでしたし、1年前にも無事に普通校に通えるかどうか心配していただけに、なんだか本当に夢を見ているようで、もう胸が一杯です。

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学校の前で。保育園でずっと一緒だった仲良しの双子ちゃんと。同級生になれて良かった!

日本の方には多分あまり耳慣れない「プレスクール」とは、小学校に上がる前の5歳児クラスのことで、アルゼンチンではこのプレスクールからが義務教育となるため、年齢的には幼稚園の年長さんですが、正式な初等教育の始まりを意味します。

プレスクールは幼稚園内に設けられていることもありますが、ムスメの場合は公立の普通小学校内にある学校所属となるため、呼び名も「幼稚園」から「学校」と変わります。なので日本語にすると、プレスクールの生徒は幼稚園児なのか小学生なのか微妙なところですね。

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3年間お世話になった保育園最後の日、園長先生で私の親友でもあるナタリア先生と。

ここで少しアルゼンチンの学校についてお話しします。アルゼンチンでは日本のように学区別に学校が決まっている訳ではなく、空きさえあれば希望するどの学校へも子供を通わせることができます。なので、自宅近くに通わせるだけでなく、親の職場の近くの学校に行かせることも多いです。

ただし、公立学校の場合は一応”学区”に相当するRadioと呼ばれる区域が定められていて、このRadio内に住む子供達が優先的に入学できるようになっています。他にも、優先的に入学できる条件として、①兄弟がその学校に通学している、②親がその学校の卒業生、などがあります。ムスメの場合、住所は学校のRadio外でしたが、セドリックが数年前にこの学校に転校し、今も在学していることから優先的に入学させてもらえました。

小学校、高等学校と同様、このプレスクールにも午前コースと午後コースがあり、親の仕事時間などからどちらかを選べることになっています。人気があるのは通常午前コースですが、早起きしなくていいから午後の方が好き、という子もいます。私は断然午前コースに通わせたいと思っていたところ、幸い問題なく席を確保してもらえました。

午前コースは朝8時半に登校し、昼12時に下校となります。が、こちらの学校では始業式から3週間はplazo de adaptación(適応期間)なるものが設けられていて、子供達が新しい環境に慣れるまで無理のないカリキュラムが組まれています。具体的には、最初の1週間は1時間だけ、次の1週間は2時間だけ、と言うように、授業時間を徐々に伸ばして行きます。

子供達のことを最優先に考えた制度で良いなと思うのですが、1時間後には迎えにいかないといけない訳で、働いているお母さん達は悲鳴を上げていました(笑)。現在2週目に突入しましたが、観察していると、親の代わりにおじいちゃん、おばあちゃんが迎えにいくケースも当然多く、改めて、親族の助けが不可欠な国だなぁ、、、と思いました。

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先ほどの双子ちゃん、サブリナとモラが我が家に遊びに来てくれた時の写真。

3人とも変装しちゃって可笑し~!

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さて、義務教育の始まりであるプレスクールの開始は、親にとっても感動的な瞬間です。日本なら入園式がきっちり執り行われ、家族もおめかしして参加し、記念すべき一日となるところでしょうが、こちらのプレスクールの初日はお式などは一切なく、以外とあっさりとしたものでした。

始業日は、緊張する子供達のためにも親同伴でお教室に入ります。ムスメのクラスは男の子10人、女の子8人とこじんまりしたグループ(定員は21名だそうです)でしたが、お教室はかなり広く、机と椅子の並べてあるいわゆる”お教室”の横に、沢山のおもちゃや本が並んだプレイルームが併設されていました。

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プレイルームにて。かなり広々として気持ちのいい空間です。プレスクール専用の校庭もあり。

皆でぐるりと輪になって座り、まずは担任のナタリア先生が自己紹介。それから子供達の名前を呼んでそれぞれの子供を紹介し、その後は親子で参加できる遊びをいくつか行いました。終始アットホームでリラックスした雰囲気の中、この日の授業は1時間で終了しました。

この日は私の他に、新しく付き添いになってくれたアレハンドラが同伴してくれましたが、ムスメはさすがに新しい学校&新しい同伴者に緊張したのか、私から一瞬たりとも離れようとせず(苦笑)。保育園で3年間一緒に過ごした二卵性双生児のサブリナちゃんとモラちゃんが同じクラスに居てくれたのが本当に幸いでした。このお二人もとっても照れ屋さんなので、3人して硬〜い表情をして並んで座っていたのがなんだか可笑しかった。

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壁に貼ってある木のオブジェに飾るものを作っていく宿題があって、4羽のフクロウを折りました。

これが大好評!

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実は学校が始まる1週間ほど前に、担任のナタリア先生から個人的にお電話をいただき、「一度ムスメさんと一緒に学校にいらっしゃいませんか?」と誘っていただいていました。ムスメが前もって学校を知っておくことと同時に、先生もムスメをよく知っておきたいという配慮からでした。

ナタリア先生は多分私と同じぐらいの年齢で、お話ししている中で、柔軟かつブレない芯の強さを感じさせる経験豊富な教員という印象を受け、とても安心しました。また、初めて親たちが集まった集会でも、ナタリア先生と校長先生が挨拶で「当校は全ての多様性を尊重することをポリシーとしています」と明言していたことにも好感を覚えました。

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最近休日の朝は起き抜けに読書三昧です。一通り読まないと着替えません(苦笑)。

そもそも、数年前にセドリックが前の学校から転校すると決めた時、ピカ(セドリックのママ)がこの学校を選んだのも、大変評判のいいスクールだったからと聞いていました。そして偶然、私が2年前から始めたムスメのための学校探しでも、色々な関係者からこの学校を推薦され、今回の入学に至りました。

この学校はIntegración(混合教育)の経験が豊富で、これまで様々に異なるキャパシティーのお子さんを受け入れていて、非常に良い成果を上げてきたそうです。ナタリア先生との個人面談で知りましたが、ムスメのクラスには、ムスメ以外にもダウン症のお友達が一人いました。二人の障害児を一手に引き受けるのは大変じゃないですか?とナタリア先生に尋ねると、「大丈夫です。経験がありますし、子供はみんな違うのが当たり前、違っていていいんですから」とさらりと答えてくださって、、、なんだかジーンと目頭が熱くなって、感動して言葉に詰まってしまったのは私の方でした。

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学校2日目もムスメはアレハンドラとはお教室に入りたがらず、結局私が付いて行く羽目になりましたが、3日目にはだいぶ慣れて、双子ちゃんたちとアレハンドラとすんなり校内へ消えて行きました。その後ろ姿を見てほっとしたと同時に、新しい世界にムスメが去って行ってしまったような、ほんの少しだけ切ない気持ちにもなりました。

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我が家の2階でアンニュイなご様子の週末の朝。

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この窓からはいつもご近所さんの猫、ポンポンが通り過ぎてゆくのが見えます。

あれから2週間。ムスメはナタリア先生が大好きで、毎日本当に楽しそうに学校に通っています。アルゼンチンではお約束の教員ストが間に何度かあり、数日間学校がお休みになった時も、本人は行く気満々で困ったぐらい(汗)。

今はブラジルにいる仲良しのマルーちゃんも、5月に戻ってきたら同じ学校に来ると張り切っているので、今から母子共々楽しみにしています。

学校のお勉強について行けるかどうかの心配も、もう今年は一切しません!今はただ、ムスメが目一杯楽しいプレスクールライフを送ってくれたらいいなと願っています。

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家作り。子供ってこういう遊び好きですよね~。私もよくやったのを思い出しました。

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